IT業界への転職は容易なのか?

あまり現状に詳しくない人がITエンジニアと聞くと、以前は分野の拡大などで引く手数多だったが、現在はそうした流行りが落ち着いて人材需要が安定したと認識しているかもしれない。
しかし、それは全くの誤認である。
現状ほどIT分野における人材不足が深刻化している状況は過去には無く、そのためIT業界においては空前の売り手市場が到来している。
特に相応の知識やスキルを有し、実際にIT業務に携わった実績がある人材の転職は大変歓迎されている。
より自分の能力を活かしたい、さらに高いステージで仕事がしたいと考えるエンジニアが、フリーランスに転向するケースも多々見受けられる。
しかしながら、そうした理由だけで簡単に職を変えることができるかと言われると、決してそうでもないという点には留意しておかなければならない。
転職を成功させるためには、どういった人材が求められるのかという観点から、直近の世情やエンジニア市場の構造を理解しておくことは重要である。
近年では、世界的なイベントが連年日本で開催されるのに伴ってIT系エンジニアの需要も高まっているが、それが永続的に続くかどうかは今後の状況次第だと言えるだろう。
こうした状況下にあってIT業界への転職や業界内での転向を考えるのであれば、例えばより汎用性の高いスキルを身につけて、フリーランスだけでなくSESやプログラミング教育者としても働ける素養を習得した上で、それを積極的にアピールするよう心がける必要がある。